SPDDとSPAUについて

目次

SPDDとは

SPDD(Modification Adustment for Dictionary Objects)は、データディクショナリオブジェクトの調整に特化したトランザクションコードです。

データディクショナリオブジェクト

データ要素、データベーステーブル、構造体など

システムのアップグレード時にデータベース関連のオブジェクトを調整するために設定を行います。

調整内容を移送依頼として登録・リリースします。

ABAPチームはオブジェクトを一つずつクリックしていきます。すると、SE11トランザクションコード内の対応するオブジェクト(データ要素、構造、またはデータベーステーブル)に移動し、そこでオブジェクトのバージョン比較を行う必要があります。「ユーティリティ」→「バージョン」→「バージョン管理」をクリックします。すると、オブジェクトのすべてのバージョンが表示されます。最上位または最新バージョンは最新のSAPバージョンであり、その下のバージョンは以前のバージョンまたは修正バージョンです。

ここで、最新のSAPバージョンと以前のバージョンを比較する必要があります。比較する2つのバージョンのチェックボックスをオンにし、「比較」ボタンをクリックします。比較するバージョンは2つだけ選択してください。比較画面には、2つのバージョン間の差分が表示されます。「差分比較」をクリックすると、オブジェクトの2つのバージョン間の差分を確認できます。比較結果を確認した後、開発者はオブジェクトの最新のSAPバージョン(CRM)を保持するか(「オリジナルにリセット」)、以前のシステム(4.0)で行われた変更や修正を保持するか(「修正を適用」)を決定する必要があります。

これをクリックしてバージョン比較に進むと、最新のSAPバージョン(CRM)では、旧バージョン(4.0)と比較して2つの新しいフィールドが追加されていることが分かります。開発者は、これらのオブジェクトの長所と短所を分析する必要があります。SPDDでテーブルを元の状態にリセットすると、テーブルMARAに2つの新しいフィールドが追加されます。変更を適用すると、トランザクションやプログラムが2つの新しいフィールドに値を保存または読み込もうとするたびに、短いダンプが生成される場合があります。したがって、この場合は「元の状態にリセット」を選択することをお勧めします

SPDDにおける調整対象オブジェクトの確認と対応

  • SAP標準へリセット
  • SAPの推奨に従う(Accept Proposal)
  • モディフィケーションを保持
  • オブジェクトの削除や個別調整

緑:調整完了

青:未完了

白:手動で調整が必要

ポイント

Reset to Original:「カスタマイズ変更を破棄してSAP標準へ戻す」

Adapt Modification:「カスタマイズ変更を保持しつつ新標準の変更を取り込む」

SPAUとは

SPAU(Modification Adjustment for Repository Objects)は、リポジトリオブジェクトの調整を扱います。

SPDDの設定後に実施を行います。

リポジトリオブジェクト

プログラム、レポート、画面、メッセージ、関数モジュールなど

同様に、「バージョン管理」でオブジェクトを比較し、「オリジナルにリセット」するか「変更を適用」するかを決定する必要があります。ただし、「変更を適用」は、汎用モジュールやレポートなどのコードでは若干異なります。変更を適用した場合、SPAUはコードを記述するための空きスペースを提供します。以前のリクエストのコードを参照することで、必要に応じて修正を加えたコードを決定し、記述することができます。これは、「変更アシスタントなし」のオブジェクトの場合です。

「変更アシスタント付き」の場合、プログラム コードがグレー モードで開き、アクセス キーを使用して SAP 標準コードを変更するのと同じように、対応するボタンを押してコードを挿入、削除、または変更できます。

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